第1章 調査の概要
1・1 調査の目的
タイ国鉄北線に関し、昼間特急列車の所要時間を大幅に短縮する方法、及びこれを有効に実現するための輸送システムについて調査し、線区としての輸送サービスの向上に資する。 1・2 調査の概要
主要幹線の一つである北線につき、輸送の状況を把握し、日本におけるメーターゲージの速度向上技術等を活用して、適切な時間短縮と輸送改善を行うことの可能性について、予備的な調査を行った。調査検討の内容は、概要次のように大分けした。 (1)北線の現状 検討の対象である北線の現状及び関連するタイ国やタイ国鉄の概況について明らかにする。 (2)時間短縮の方法 北線は軌道強化、複線化等によって輸送力が強化されているところである。これに曲線走行速度を大幅に向上可能で、直線走行性能も改良された振り子式車両を導入し、必要な他の諸施策を総合して、現行の所要時間10時間40分を大幅に短縮する方法を検討する。 (3)時間短縮の可能性と所要の対策 昼間特急列車の時間短縮に関係する事項について調査する。 1)振り子車両の走行速度に関係の大きい、曲線、軌道等の条件と対策を検討し、時間短縮の可能性を明らかにする。 2)昼間特急列車の時間短縮を有効に実現するための、北線全体の輸送改善策を明らかにする。 1・3 調査の方法 タイ国鉄北線の時間短縮や輸送改善の検討のため、知識経験者からなる委員会を社団法人海外鉄道技術協力協会に設置し、その審議と指導を得て、調査団
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